
2017/08/26
■佐藤麻理さんが奏でるブラームスのピアノコンチェルト第1番♬ (9月30日)
◆ウィーンを本拠地に、ソロ・アンサンブルピアニストとして益々活躍の場を広げている佐藤麻理さんが出演します。
名古屋近辺の方、ぜひお出かけください。
■中部フィルハーモニー交響楽団
第57回定期演奏会
『秋山和慶のブラームスツィクルスⅡ』
9月30日(土)14:00
三井住友海上 しらかわホール
指揮:秋山和慶
ピアノ:佐藤麻理
<プログラム>
ブラームス:悲劇的序曲op.81
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
ブラームス:交響曲第2番ニ長調 0p.73
♬佐藤麻理さんよりメッセージ♬
秋山和慶先生と初めてブラームスの1番を共演させていただいてから、あっという間に4年が経ちました。
この4年を振り返ると、とても目まぐるしく濃い時間を過ごしておりました。大学院を卒業し、多くの演奏会でソロと室内楽を勉強し、またこうして日本でブラームス1番を秋山先生と共演させて頂くというのは大変な喜びと、またプレッシャーも感じております。が、何よりもこの素晴らしい曲をオーケストラと共演させて頂くという機会に恵まれた喜び、楽しみ!という感情が勝ります。
中部フィルさんとの共演は2年前のブラームス2番の共演後、2度目の共演となります。
とてもフレンドリーで素敵な雰囲気のオーケストラです。
名古屋がお近くの方も、そうでない方も、是非、足を御運びいただけると嬉しく思います!
2017/08/24
■ピアニスト岩田朋子さん カフェインタビュー
◆9月23日のリサイタルを前に、準備に余念のない岩田朋子さん。
ウィーンのセゼッション(分離派博物館)近くの老舗カフェ”ムゼウム”でお話を伺いました♪♬♪♬
■この夏のウィーンはいかがですか?
暑いですねえ。(笑)日本にくらべてクーラーもないし。
私の子供の頃は今みたいにクーラーがなかったから、こんな風に汗を流しながらピアノを弾いてたことを思い出しました。
あとは、自分の部屋でありながら小ホールみたいな空間で練習できるのはうれしいですね。
100年以上たった古い建物ですから、天井の高さが4m50もあるので自分に聴こえてくる音も違います。
こういう贅沢な状況の中でリサイタルの準備ができることは、とても貴重でありがたいな、と思って弾いています。
■今回のリサイタルのテーマは『鐘』ですね。
リサイタルは、自分の好きなものを並べて弾く、ということもひとつのあり方ですが、私は定期的にやっているので、テーマを決めてやるようにしています。
毎回テーマを決める方が聴いて下さる方にもわかりやすいかと思うし、私もプログラムを決めるときに色々なアイディアが浮かんで幅が広がる気がするのでそうしています。
昨年のリサイタル終了後、今年のプログラムを考えている時に、ラフマニノフのソナタを弾きたいなと思ったのが発端でした。
このソナタに関しては、20年以上前ウィーン留学時代に勉強した曲でしたが、なぜかラフマニノフの曲を演奏会で弾く、ということがなかったのです。
そんなこともあって、最近になって一度きちんと弾いてみたいと思っていました。
昔勉強していた楽譜を見ていたら、その中に『ここの音は“Glocke”(ドイツ語で鐘の意味)』と、先生のおっしゃっていることを自分で書きこんでいる言葉に目が留まったんです。
ラフマニノフの音楽、あるいはロシアの音楽には、鐘の響きというのが、すごく重要なキーワードであることは知っていましたが、今回の『鐘』という言葉と結びついたのは、楽譜の書き込んでいるその文字でした。
確かに『鐘』を扱った音楽ってすごく多くて、バロックのクープランから始まって、ロマン派のリスト、ラフマニノフの作品という大きな組み立てができました。
でもテーマを決めたからと言ってそれにこだわりすぎたり、自分の演奏したい曲ばかりにならないように、聴きに来て下さるお客様に楽しんでいただくこともいつも考えています。
名曲といわれる作品がプログラムに入っていると、それだけでもうれしくなる、というようなお声はよく聞くものですから。
今回、モーツァルトのトルコ行進曲付きを選んだのは、『鐘』というテーマとはちょっと違いますけれど、なにか共通点みたいなもの、例えば、18世紀頃には小さなシンバルのようなものがついた特殊なピアノでこの曲がしばしば演奏されていた、ということなどから、皆さんに楽しんいただけるように、という意味を含めて入れてみました。
ウィーンでは、まとまった時間を取れるので、通常の部分練習の他に、2日に1回位は、プログラムを全曲通して弾く、ということをしています。
音楽以外で気をつけていることは特にないように思いますが、あえて言えば「力配分」でしょうか。
通して弾く練習の中で、あんまり最初から力を入れすぎないようにとか、最後までちゃんと持たせるとか、という力配分を考えてやります。これも練習ですね。
■ウィーンでの日々の過ごし方
今回はいつもにくらべて滞在が短いこともあって、ほとんど家に籠っています。こんな非社交的なことをしてどうするの?というような気持ちになったりしますが。(笑)
それでも美術史博物館にだけは行きましたね。
『鐘』ということで言えば、ヨーロッパはあちこちに教会がありますから、暑さで窓を開けて家にいると時間の節目に家の近くの教会の鐘が聞こえて来るんですね。
今回のプログラムを組んで演奏するにあたって、キリスト教と『鐘』というのは、もちろん結びついているんですけれども、このあたりでのカトリック、ラフマニノフのロシア正教においての『鐘』というのは、もっと意味が違っていて鐘の鳴り方も違う・・・いろいろ考えると興味はつきないですね。
ここにいると、そういうことをゆっくり考えながら日々を過ごしています。
(聞き手:メロス音楽セミナーE.N)
♬♪ リサイタルの詳細情報は、8月19日付の『音の交差点』をご覧ください。
2017/08/19
■岩田朋子ピアノリサイタル 9月23日
メロス音楽セミナーでも長年、素晴らしい通訳をして下さっていた岩田朋子さんのリサイタルです。
毎回、岩田さんの音楽センスがキラリと光るすてきなプログラミングですが、今回のテーマは「鐘」。
お近くの皆様、ぜひお出かけください。
◆岩田朋子 ピアノリサイタル
「鐘の響~ Der Klang der Glocken」
9月23日(土・祝) 14:00
兵庫県芸術文化センター 神戸女学院小ホール
(阪急西宮北口駅南改札口スグ)
<プログラム>
クープラン:シテール島の鐘
モーツァルト:ソナタ イ長調K.331“トルコ行進曲つき”
リスト:ジュネーブの鐘
リスト:カンパネラ
ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調作品3-2“鐘” 変ホ長調 作品23-6
ラフマニノフ:ソナタ第2番 変ロ短調 作品36